ホーム やまとのヒト・コト 建設現場を支える新たな職域「建設ディレクター」

建設現場を支える新たな職域「建設ディレクター」

「建設ディレクター」をご存知でしょうか?建設業界と縁遠い方はピンとこないかもしれません。いえ、もしかしたら長年建設現場に関わっている方でも知らないこともあるかもしれません。それぐらいまだ新しい職域なのです。まさに建設現場の「今」に求められているポジションです。建設ディレクターを知れば、より良く変わりつつある建設現場の「今」が見えてきます。

「建設ディレクター」とは?

建設ディレクターは、2017年に設立された「一般社団法人 建設ディレクター協会」が創出した職域です。これまで長い間、建設業で働く技術者たちが抱えていた課題を、ITとコミュニケーションスキルで解決する役割を期待されて生まれたのが「建設ディレクター」です。

どんな課題解決が期待できるの?

1.長時間労働の軽減

建設業界の技術者というと現場仕事を思い浮かべますが、実は書類作成などの事務業務も多いのが実情です。施工に関する資料やスケジュール・品質管理・発注書や請求書の作成、現場終わりの報告書の提出などなど、実に業務全体の60%が事務業務と言われています。そのため日中は現場業務、夕方から事務所で事務業務、結果的に長時間労働が常態化していることが多いとか。そこで活躍するのが「建設ディレクター」です。専門知識とITスキルを得た建設ディレクターが、忙しい技術者の事務業務をシェアすることで業務が効率化、労働時間の短縮につなげることができます。

2.人材育成と雇用の創出

「1.長時間労働の軽減」の項でも述べたように、過酷な労働環境を敬遠し、なり手が不足している技術者。でも建設ディレクターの功で労働環境が改善できたとなれば、人を呼び込むハードルも下がります。また、できた余裕で若手への育成に時間を割くことも可能に。何より「建設ディレクター」というポジションそのものに、建設業界に関心があっても踏み出すことができなかった女性や若手からの注目が高く、新規雇用の創出のきっかけにもなっています。

3.現場とオフィスをワンチームに

建設ディレクターは、現場とオフィスをつなぐ役割を担います。なので、コミュニケーションスキルは必須。同じ組織に属していても、“現場の人”と“事務の人”と分かれてそれぞれの業務をこなす、互いの業務も知っているようで知らないという環境も、建設ディレクターの存在で大きく変えることができます。建設ディレクターが現場とオフィスを行き来し、またITスキルを活用し業務を可視化することで、互いを理解し信頼関係ができます。建設ディレクターは現場とオフィスをひとつのチームにまとめ上げてくれるはずです。

建設ディレクターになるには?

「建設ディレクター」を創出した「一般社団法人 建設ディレクター協会」では、育成講座を設けています(2024年10月時点)。全9回40時間の講座を受講し、修了テストの合格者には認定証が発行されます。助成金も利用することができるようなので、気になる方は協会の公式サイト(https://kensetsudirector.com)をのぞいてみるといいでしょう。

建設ディレクターは建設業界期待のポジション!

建設ディレクターがいかに現場で求められているか、いかにメリットが大きいかがよく分かりました。実はやまとでもグループ初の建設ディレクターを導入したばかり。次回はぜひ、導入の背景や導入後に変わったことなど、リアルな声を聞いてみたいと思います。

この記事を書いた人:みちよ

この記事をシェア!