ホーム やまとの電気 知る、学ぶ。「オンサイトPPA」と「オフサイトPPA」の違い

知る、学ぶ。
「オンサイトPPA」と「オフサイトPPA」の違い

いま大手企業がこぞって取り入れている「オフサイトPPA」をご存知でしょうか? オフサイトPPAは、100%再エネ電力を調達したいというニーズに応えます。これまで主流だった「オンサイトPPA」との違いや、オフサイトPPAのこれからを考察します。環境に貢献したい企業さまへのヒントもいっぱいです。


「オンサイトPPA」「オフサイトPPA」何が違う?

「オンサイト」と「オフサイト」の違いは、簡単にいうと太陽光パネルなどの発電設備が敷地の中にあるか外にあるか。特徴をそれぞれまとめました。

オンサイトPPA

●需要家の敷地内の屋根や遊休地に太陽光発電設備を設置
●発電した再エネ電力は自家消費

オフサイトPPA

●需要家の敷地外(遠隔地)に太陽光発電設備を設置
●発電した再エネ電力は送配電線を介して需要家設備へ送電

いま日本の主流は「オンサイトPPA」

いろいろと見てみると、日本で広がっているのは、シンプルなPPAモデル「オンサイトPPA」と言ってよさそうです。世界的な脱炭素化社会に向けて、企業からの再生可能エネルギー電力への期待とニーズは高まっています。企業は付加価値のある電力を利用することで、環境への貢献を社会にアピールすることができるのです。また、はじめの段階で負担の大きい発電設備への投資や、その後の運転・保守の負担が少ないことも魅力。ではなぜ、すでに魅力的な「オンサイトPPA」だけでなく、「オフサイトPPA」にいま注目が集まるのでしょうか?

付加価値のある電力について、もっと知りたいという方はこちらへ。「グリーン電力証書・Jクレジット・非化石証書」とは?

「オフサイトPPA」が求められる理由は?

「オフサイトPPA」が注目される理由は、発電設備の「規模」にあるようです。規模とはつまり、供給できる電力量の多さです。環境貢献に積極的な企業であれば、ぜひ加盟をと目指す「RE100」では、企業が事業活動で使用する電力を自然エネルギー100%への転換を推進しています。しかしながら「オンサイトPPA」ではすでにある自社事業所の屋根や敷地面積に限りがあり、発電設備を増やすことは簡単ではありません。オンサイトPPAだけでは必要な電力量をまかなえないという問題がでてきます。そのため、設備規模に制限のない敷地外に発電設備を建設し、必要十分な電力を供給できる「オフサイトPPA」が求められるようになったのです。
環境省が発表する資料「RE100について」で、最近の再エネ電力調達手法の現状を見ることができました。「RE100参加企業の再エネ調達手法」は2016年以降「企業の敷地外に設置した発電設備から系統を経由して直接調達」する手法、つまりオフサイトPPAの割合は増加傾向にあります。2015年はわずか3.3%だったものが、2016年には13%と一気に増加し、2019年には26%まで拡大しています。そのほかの手法が微減しているなかで、唯一増加していることからも世界の期待度の高さが伺えます。日本でも同じように、オフサイトPPAのさらなる活用で、再エネ電力の利用が進むことが期待できそうです。

やまとにはオフサイトPPAの実績があります。くわしくはこちら。
かごしま環境未来館へオフサイトPPAによる電力供給を開始しました(大和電機グループwebサイト)
鹿児島初のオフサイトPPA やまとソーラープラント細田口(エネクリップ記事)

【参考】RE100について
この記事を書いた人:みちよ

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