ホーム やまとの電気 卒FIT前に届く買取期間満了通知は必読! 要保管! の重要書類

卒FIT前に届く買取期間満了通知は
必読! 要保管! の重要書類

企業から毎月のように届くDM。つい中身をよく読まずに処分してしまいがちですが、間もなく卒FITを迎える人はご注意ください。とても大切な手紙が届いています。そのままにしておくと、余剰電力を0円で売っていた(引き取ってもらっていた)ということにもなりかねません。書面の記載内容をきちんと確認して、対応が必要な場合は早めに動きだしましょう。

なくさないで! 買取期間満了通知

卒FIT前に届く大切なお手紙とは、買取期間満了を知らせる通知のこと。送り主はFIT電気の売電先で、九州の場合は九州電力です。同社は満了日の4カ月前に郵送で通知を行っています。

この通知には買取期間満了日や発電設備の設備ID、発電出力などの情報が記載されています。これらは満了後のさまざまな手続きで必要となる可能性が高いので、大切に保管しておくことをおすすめします。

▼リンク先に通知のサンプルが掲載されています。
九州電力|固定価格買取(FIT)制度の買取期間満了後の買取りについて(外部サイトに移動します)
九州電力送配電|2017年4月1日以降に当社と受給契約を締結されたお客さま(一般送配電事業者による買取)(外部サイトに移動します)

売電先が一般送配電事業者の場合は注意

買取期間満了通知では現在の販売先と期間満了後の手続きも案内されています。現在の販売先が「一般送配電事業者」となっていたら、ちょっと注意が必要です。

なぜなら、FIT制度が適応される間は一般送配電事業者が電気を買ってくれますが、それを過ぎると買取契約は終了。自家消費できずに余剰となった電気は、売電先がないために一般送配電事業者の無償引取となってしまうからです。つまり、0円で提供することになります。

そうならないために、満了後の売電先を早めに検討しましょう。

かんまり

一般送配電事業者は本来、発電事業者から電気を買うことはできません。しかしFIT電気を広域的・安定的に運用するため、FIT電気の買取のみ例外的に認められています。FIT制度の対象外の電気は買取不可です。

現在の販売先が「小売電気事業者」であれば、そのまま満了を迎えても買取契約は継続となります。買取価格などで比較してほかの電力会社に切り替えることも可能です。

なぜFIT電気の売電先が異なるのか?

どのような場合に売電先が一般送配電事業者となるのでしょう。

住宅用太陽光発電における余剰電力買取制度は、2009年のスタート当時、旧一般電気事業者(例:現・九州電力や、現・東京電力エナジーパートナー)が買取義務者となる仕組みでした。

それが2017年4月の改正FIT法により、2017年4月1日以降に締結された契約は売電先が一般送配電事業者(例:九州電力送配電や東京電力パワーグリッド)となりました。2017年4月1日以降に太陽光発電を新設した場合はもちろん、同時期に太陽光発電を備えた中古物件を購入した、相続した場合も一般送配電事業者との契約になります。

一方で2017年3月31日以前からFIT制度で売電している場合は、これまでどおり小売電気事業者としての旧一般電気事業者との契約を継続することが可能です。ただし買取価格はFIT期間中よりも安くなります。より自分に合った条件の小売電気事業者を探し、新たに契約を結ぶこともできます。

図解1:2017年3月31日以前に買取契約を締結し
満了まで同一の契約者だった場合

期間満了まで何もしなくても小売電気事業者が電気を買い取りしつづけてくれる(買取価格は変更となる)


図解2:2017年3月31日以前に買取契約を締結。途中で発電設備の所有者が代わり買取契約の契約者名が変更になった場合
(契約者変更は2017年3月31日以前

期間満了まで何もしなくても小売電気事業者が電気を買取し続けてくれる(買取価格は変更となる)


図解3:2017年3月31日以前に買取契約を締結。途中で発電設備の所有者が代わり買取契約の契約者名が変更になった場合
(契約者変更は2017年4月1日以降

契約者変更時点で売電先は一般送配電事業者となり、満了後の売電先が決まっていなければ一般送配電事業者が無償で引き取る



改正FIT法について詳しく知りたい方は、改正FIT法による制度改正について(資源エネルギー庁資料/外部サイトに移動します)をご覧ください。

何はなくとも、買取期間満了通知です

FIT買取期間がいつまでかわからなくなった、2017年4月1日付近で契約者変更を行った気がするなど、不安に感じている方もご安心ください。すべては満了通知に記載されています。

現在の販売先の欄に「一般送配電事業者」の記載があれば、満了後の売電先を探しましょう。気づかずそのままにしておくと、売電収入を逃すことになります。

ちなみに、やまとが提供する卒FITの余剰電力買取サービス「やまとのFIT」では、8円(税込)/1kWhまたは10円(税込)/1kWhで余剰電力を買取しています。(提供エリア:離島を除く九州エリア)

やまとのFIT webページ 卒FIT後に「やまとのFIT」を選んだら(エネクリップ記事)

やまとのFITにお申し込みの際は、買取期間満了通知の記載情報(設備IDや発電出力など)が必要になります。通知が届いたら大切に保管しておいてください。

通知をなくしてしまったら

かんまり

もう遅い! 通知をなくしてしまった!

という方は、以下の方法であればまだ間に合います。ただし新たな売電先との契約に時間がかかる可能性があります。

方法1:再発行する

現在の販売先(FIT電気の売電先)へ問い合わせ再発行の手続きを取ります。手元に届くまで時間がかかるかもしれません。

方法2:ほかの書類で代用する

期間満了前のものであれば、毎月発行される購入電力量のお知らせ(ペラペラの薄い紙や圧着はがき)でも代用可能です。設備IDや買取期間が記載されています。



卒FIT後も売電を続ける予定なら、まずは満了4カ月前の通知をチェックして保管。もしものときは「再発行」または「代用」とおぼえておきましょう。

この記事を書いた人:かんまり

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