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政府は蓄電池普及に本気です
DR対応蓄電池の補助金情報

電力システムの安定化に寄与する蓄電池の導入を促す「令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(通称・DR補助金)」の申し込みが始まっています。

今回は用意された予算額が大きく、多くの人が利用できそうです。条件を満たせば最大60万円の補助を受けられます。蓄電池が気になる人はチェックしましょう。

※DR補助金は国の補助金制度です。

2024年 DR補助金の内容

2024年に実施される「令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業」は、DR(ディマンドリスポンス)に活用可能なリソースとなる蓄電池の導入費用を補助します。

かんまり

今は令和6年ですが、
補助事業の名称には「令和5年度補正」とつきます

蓄電池のメリットはこちらでチェック

事業規模

家庭用蓄電システム予算総額 75億円程度(事務費用含む)

かんまり

前年の20億円と比較すると大幅増強
申請期間の序盤に予算に達することはなさそうです

家庭用蓄電システムの補助対象

・DRに対応可能な設備
・アグリゲーターとDR契約を締結、または小売電気事業者のDRメニューに加入
・設備費と工事費の合計が14.1万円/kWh(蓄電容量)以下
・オンライン本人確認システムproostで登録を行う

家庭用蓄電システムの補助率

・補助金基準額(1台あたり)3.7万円/kWh初期実効容量
・補助率 設備費・工事費合計の1/3以内
・補助金上限額(1申請あたり) 60万円

申請期間

受付中~2024年12月6日(金)

かんまり

ところで頻繁に出てくるDRってなに?

需要側でバランス調整! DR(ディマンドリスポンス)

DRは、電気消費者(需要側)で電力需給バランスの調整を行うことです。

電気には「同時同量」の鉄則があります。電気はつくったそばから使わなければ供給システムが不安定となり、最悪の場合大規模停電につながります。

電気が足りないなら使うのを控え、余りそうなら使う量を増やす。このように「需要」が「応答」して調整することを、DR(ディマンドリスポンス)と呼びます。

下げDR

DRには2通りあり、DR発動時に電気の需要を減らすことを「下げDR」といいます。例えば、冷房の設定温度を上げたり蓄電池の電気を使ったりして電力会社から買う電気を抑えることが当てはまります。

上げDR

反対に需要を増やすことを「上げDR」と言います。上げDRが必要なときにEVの充電や蓄電池の充電を行ったりエコキュートの沸き上げをしたり、電力需要を創出します。



需給バランスの調整は供給側でも行います。むしろこれまでは供給側がメインで取り組んできました。電気が余りそうなときは送配電事業者からの指示で発電を止める「出力制御」を行います。

出力制御の関連記事はこちら

■出力制御のカタチ
供給過多の場合―発電量を抑える
電力不足の場合―発電量を増やす

調整にはON/OFFが比較的しやすい火力発電が主に用いられますが、それでも足りないときは太陽光発電を停止させます。特に春と秋は日照が多いのに対し消費量はそれほどないため、出力制御の回数が増えます。

かんまり

原子力や水力は簡単に停止させたり稼働させたりできないので、制御対象となることは少ないです

天気に左右されるため発電量の予測が難しい太陽光発電。せっかく発電できるのに「発電しないで」と言われるなんてちょっと困りますよね。発電時にCO2を発生させない再エネ電気を最大限活用できていない状況です。

かんまり

再エネを拡大させたいけれど
ストップせざるを得ない状況なんですね

DRの調整力が大きくなれば、再エネの出力制御を回避することができます。その結果、再エネ発電活用の機会が増えます。

再エネが普及すると日本のCO2排出量削減につながり、燃料価格高騰の影響も受けにくくなります。今回の補助金に割いた75億という予算の大きさからも政府の本気度が伺えます

DR補助金で蓄電池を設置したあとはどうなる?

今回のDR補助金で設置した蓄電池は、2026年3月31日までの期間、資源エネルギー庁が「電力需給ひっ迫警報・注意報」を発令したときに遠隔操作で充放電されます。

電力需給ひっ迫警報の基準

電力の予備率(供給の余力)3%未満

電力需給ひっ迫注意報の基準

電力の予備率(供給の余力)5%未満

かんまり

予備率は送配電事業者のWebサイトで「でんき予報」として公表されています

参考:九州電力送配電でんき予報(外部サイトへ移動します)

2022年3月に初めて注意報が発令されて以降は、無理のない節電を呼び掛けることはあれど注意報・警報を出すことはありませんでした。これを踏まえると、遠隔での充放電はそれほど多くないと予想されます。

DR補助金活用は登録販売事業者へ相談を

家庭用蓄電システムの場合、DR補助金の交付申請は機器の販売事業者が代行します。ただし、DR補助金の執行団体である環境共創イニシアチブに登録した販売事業者に限られるのでご注意ください。

蓄電池の施工実績が豊富なやまとは、DR補助金の登録販売事業者です。お客さまの補助金活用をしっかりサポートし、設備を長く安心してお使いいただけるよう、丁寧な施工はもちろん、設置後のメンテナンスまで対応します。

蓄電池・DR補助金のご相談はやまとへ

この記事を書いた人:かんまり

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