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「地熱発電」
日本には現在、110もの活火山があります。地熱資源量(地下にある利用可能な地熱エネルギー量)は、アメリカ、インドに続き、日本は世界第3 位です(参考:資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会資料2016年6月)。さらにやまとの本拠地であるここ鹿児島は、日本のなかでも温泉や地熱エネルギーが豊富で、より身近に感じるエネルギー資源のひとつ。
「地熱発電」はこの地下にある、マグマの熱エネルギーを利用しておこなう発電方法のひとつです。井戸などを掘って、マグマで地中の水が温められ高温となった地下水からの高温の蒸気を取り出し、タービンをまわして発電します。
「フラッシュ方式」「バイナリ方式」
地熱発電にはいくつかの種類があるようですが、ここで代表的な2つの方法をご紹介します。日本でよく使われている「フラッシュ方式」と「バイナリ方式」それぞれの発電方法を見ていきます。
【フラッシュ方式】
フラッシュ方式は、地下から取り出した高温の蒸気で直接タービンを回します。
【バイナリー方式】
バイナリー方式は、高音の水蒸気が入手しづらい場合によく使われる方式のようです。沸点の低いアンモニアなどの媒体を加熱し蒸発させ、その蒸気でターピンをまわします。
バイナリー方式は、地熱発電の可能性を大きく拡げたと期待されている発電方法です。温泉レベルの温度でも活用でき、これまで負担の大きかった大規模地熱発電から比較すると中小規模で、建設のハードルが低く、発電所数は増加していると言われています。温泉が多い日本、そして鹿児島には、バイナリー方式の発電に期待できそうです。
地熱発電のメリットとデメリット
地熱発電は化石燃料をつかわずに発電できること。環境に優しいのはもちろん、地球内部のマグマをエネルギー源にするので、枯渇を心配する必要がほとんどありません。エネルギー資源の乏しい日本にとって、輸入にも頼る必要のない、貴重な国産エネルギー源です。
また、太陽光や風力発電のように、季節や天候、時間帯などの影響を受けずに、安定した発電ができることも大きなメリットです。
反対にデミリットは「建設コストが高い」こと。石炭火力と比べても、そのほかの再エネ発電と比べても、建設コストが割り竹です。また、もう一つのデメリットはエネルギー源が眠る「場所」です。地熱発電に適した場所が、開発制限のある国立公園の中や、地域の観光資源として大切にされている温泉地であることが多く、進が遅く足踏みされている理由になっています。
これらの課題をクリアして活用ができれば、日本でもさらに大きな電力を創ることが期待できます。
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