ホーム その他 環境経営が鍵。注目のEMS「エコアクション21」

環境経営が鍵。注目のEMS「エコアクション21」

今やニュースでもどこでも、見かけない日がないワード「SDGs」。持続可能な開発目標であるSDGsへの取り組みは、地球に住むすべての人々の責務です。ここ日本でも、大企業を中心に急速に浸透していて、企業メッセージにはSDGsについて言及されたものが多く見られます。では中小企業はどうでしょう。「うちは大企業じゃないから関係ない」 という考えもあれば、「これからは中小企業、とくに地場産業にこそ環境経営は必須」という考えの企業などさまざま。ここでは「SDGsへの取り組みや環境経営を始めたいけど、何から始めたらいいかわからない」という中小企業の経営者や担当者に向けて【エコアクション21】について取り上げます。

みちよ

いち消費者としても、環境への配慮は気になるポイント。企業の掲げるEMS認証について知ることで、選ぶべき企業やサービスの足がかかりにしたいと思います!

まずはSDGsについておさらいしたいという方はこちらへ! 環境経営ってなに?のヒントに「ESG投資」

エコアクション21とは?

「エコアクション21」は、環境省が策定したEMS(環境マネジメントシステム)です。エコアクション21に取り組むことで得られるメリットとして、環境省は6つのメリットを提示しています。

1.総合的な環境対応を進められる
2.経営面での効果が期待できる

3.取引条件に対応できる

4.低利融資制度が受けられる

5.社会からの信頼獲得

6.ロゴマークが使える

エコアクション21中央事務局

1は環境省が定めたガイドラインに、環境経営システム/環境への取り組み/環境コミュニケーションがすでに入っているので、ガイドラインに沿った取り組みを行うと自動的に“総合的な環境対応”ができることを、2は新たな環境経営のシステム構築の段階でムダが省かれ結果的にコスト削減にもつながることを、4は一部の金融機関ではエコアクション21認証事業者に対して低利融資を設けていることを指しています。3・5・6は(これが一番のメリットかと思いますが)共通して消費者や取引先、社会から信頼を得られることを指しています。取得理由に、環境問題への取り組みが取引条件だったと答える中小企業も多く、増加傾向にあることからも、環境経営は企業が生き残るための重要戦略のひとつと言っても過言ではありません。

みちよ

環境経営は、SDGs時代の信頼の尺度のひとつになっているんですね!

EMS認証の選び方、そのポイント

エコアクション21のほかにも、代表的なEMS認証として「ISO14001」や「エコステージ」があります。それぞれを比べてみると、より自社に最適なEMS認証が見えてきます。気になる項目をいくつかピックアップして、対比表をつくりましたのでぜひご参考にどうぞ。

国際的な取引があり認知度の高いEMS認証が欲しい場合は「ISO14001」が、国内取引のみの地場産業で ISO14001はコストやマンパワーの負担が大きすぎる場合は「エコアクション21」がおすすめです。また、どのEMS認証が良いかを選択した後も、審査から認証まで半年から1年ちかくの期間がかかること、1年から3年ごとに更新が必要になることも視野に入れなければなりません。事業規模やかかる労力、目的に合わせて、よくよく検討してみてください。

実際に全国で約7,700もの事業者が認証・登録されていて、全体の9割が従業員100人以下(参照:H28年3月環境省発行/企業価値向上ツール「エコアクション21」のすすめ Vol.2)という事実からも、「エコアクション21」はまさに中小企業向けの制度といえます。また、自治体によっては、エコアクション21認証取得の費用の一部を負担してくれる補助金制度も。もっと詳しく知りたいという方は、お近くの地域事務局へ相談してみるとよいでしょう。

エコアクション21 地域事務局一覧(外部サイトへ遷移します)

エコアクション21をはじめ、EMS認証にはもちろん手間もお金もかかりますが、結果的にコスト削減や取引先拡大などメリットもたくさん。消費者にとっても、環境に配慮した企業を選ぶ基準になります。ぜひ環境経営で、地域に愛される100年企業を目指しましょう。

この記事を書いた人:みちよ

この記事をシェア!